失恋相手が恋人です
眠気を誘う穏やかな春の昼下がり。

窓から差し込むあたたかな陽射し。

誰もいない五階の階段教室で。

私は初めてあなたに会った。

後ろから二列目、一番窓際の席にあなたはいて。

桜吹雪が舞う、窓の外を見ていた。

日の光を浴びた、長めの薄茶色の髪。

細身の背中。

優しく細められた切れ長の瞳。

長い睫毛。

男性にしては珍しい色白な肌。


そのすべてが綺麗で。

まるで、一枚の絵の様にみえた。











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