失恋相手が恋人です
「ずっと逃げていたの。
自分の本当の気持ちにずっと蓋をして。
葵くんは……きっともう二度と私に会いたくないと思ってる筈だって思い込んで。
……私に騙す気がなかったとしても、きっと騙されたと思っているだろうし、今更会わせる顔もないと思ってた。
もう新しい彼女や好きな人がいるかもしれないって恐かった。
だけど、だけどね……」
私は葵くんの頬にそっと両手で触れる。
手からも葵くんに想いが伝わるように。
「やっぱり葵くんを忘れられなかった。
やっぱり大好きで会いたくてたまらなかった。
……諦めるなんて……無理だったの」
胸の中に葵くんを好きだという気持ちが込み上げて言葉が詰まる。
「だから……歩美先輩が葵くんの連絡先を教えてくれたら、連絡しようって決めていたの。
散々悩んだんだけど、やっぱり……」
私が最後まで話す前に葵くんの唇が、私の唇に触れた。
「……俺も沙穂を探したよ」
唇をゆっくりと離して切なそうな瞳を私にぶつける葵くん。
「……留学してすぐは自分の気持ちもよくわからなくなってた。
沙穂のことが好きだけど、沙穂に一方的に別れを切り出されたことが辛かったし。
沙穂の本心もわからなくなってさ。
今はお互いに少し離れて落ち着いた方がいいのかもしれないって考えてたんだよ」
自分の本当の気持ちにずっと蓋をして。
葵くんは……きっともう二度と私に会いたくないと思ってる筈だって思い込んで。
……私に騙す気がなかったとしても、きっと騙されたと思っているだろうし、今更会わせる顔もないと思ってた。
もう新しい彼女や好きな人がいるかもしれないって恐かった。
だけど、だけどね……」
私は葵くんの頬にそっと両手で触れる。
手からも葵くんに想いが伝わるように。
「やっぱり葵くんを忘れられなかった。
やっぱり大好きで会いたくてたまらなかった。
……諦めるなんて……無理だったの」
胸の中に葵くんを好きだという気持ちが込み上げて言葉が詰まる。
「だから……歩美先輩が葵くんの連絡先を教えてくれたら、連絡しようって決めていたの。
散々悩んだんだけど、やっぱり……」
私が最後まで話す前に葵くんの唇が、私の唇に触れた。
「……俺も沙穂を探したよ」
唇をゆっくりと離して切なそうな瞳を私にぶつける葵くん。
「……留学してすぐは自分の気持ちもよくわからなくなってた。
沙穂のことが好きだけど、沙穂に一方的に別れを切り出されたことが辛かったし。
沙穂の本心もわからなくなってさ。
今はお互いに少し離れて落ち着いた方がいいのかもしれないって考えてたんだよ」