ここで愛を語ろうじゃないか!
秘密で付き合いながら、その分プライベートは新鮮で、あいつのドジでマイペースで天然で鈍臭いとこをひっくるめて全部が可愛くて好きになっていった。

『俺が居ないと、こいつは駄目なんだ』
なんて、自惚れてたんだよな…



「伊野尾、威厳を守りたかったら、大人になりなさい」

「全くだな…
田崎」

「子供が生まれたら、また大変よ?
今のうちよ?
バカップルみたいな夫婦喧嘩出来るのは」

「だよな……」


「紫乃ちゃんと二人っきりも今のうちなんだよ。
子供が生まれたら、女はもっと強くなるよー
覚悟してね。
伊野尾ちゃん」

田崎は俺の肩をポンと叩いて笑った。

「これ以上、強くなんのかよ!」

「なるなる。
果てしなくな…
母親になっちまうのよ。
それもまた寂しいもんよ。
でも、うちの茉里奈(まりな)は、めちゃくちゃ可愛いよ!
最高な宝さ。
男も父親になってゆくんだよ。
子供にはデレデレの親バカにな」

ニヤニヤしながら、スマホに映る娘の写メを見せる田崎。

田崎そっくりで、笑顔の可愛い茉里奈ちゃん。

俺のところにも、もうすぐ、こんな可愛い天使が舞い降りるんだよな…
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