ここで愛を語ろうじゃないか!
君に魔法をかける
約束通り、ホテルのロビーに、時間より少し前に現れた紫乃。
ロビーには大きなクリスマスツリーが飾られていた。
見ているだけで心が和んだ。
流れてくるクリスマスソングのBGMも心地良い。
この温かいクリスマスムードが、今日の俺を最高に演出してくれるはず。
「はい、これ、忘れ物」
茶封筒を俺に差し出そうとする紫乃。
「髪切った?」
「うん。
お腹が大きくなると髪洗うの大変なんだって。
だから…
おかしいかな?」
「ロングもいいけど、ボブも似合うよ。
少し幼く見える。
けど、可愛い」
「有難う…
じゃあ、忘れ物、確かに届けましたよ!
後は、靖幸の仕事終わるの待ってるね」
『なに?紫乃?照れてんの?
可愛いんですけど!!』
もう一度、茶封筒を紫乃は差し出したが……
「この茶封筒開けてみ?」
「えっ、何?」
「いいから!
早く!」
不思議な顔をしながらも、俺のいう通りにする紫乃。
ガサガサと音を立てて、茶封筒を開け、中から一枚のカードを取り出す。
紫乃は、そのカードを手に取り、声を出さずに読んだ。
✾✾✾
愛する妻 紫乃へ
変わらぬ愛を紫乃に一生捧げてゆけるのは、きっと頑固サンタの伊野尾靖幸だ!
その愛にこたえる勇気があるなら、今夜デートしょう!
✾✾✾
我ながら、キザで格好つけた、こっ恥ずかしいクリスマスカードなんだよね…
「バカ!
靖幸のバカ!
嬉しすぎて泣いちゃうよ…」
あぁ…泣いちゃった。
あの時の社員食堂の顔……思い出すじゃねーかよ!
キュンとしたのは、俺の方だった。
どんだけ、奥さんLOVEなんだ?
「紫乃、デートしょう!」
俺が手を差し出すと、ギュッと握り、泣き顔から笑顔に戻る、癒やし系妊婦の紫乃。
「部屋取ってある。
行こうか?」
「うん」
フロントでチェックインを済ませ、鍵を受け取り、エレベーターで上へと上がってゆく……
ロビーには大きなクリスマスツリーが飾られていた。
見ているだけで心が和んだ。
流れてくるクリスマスソングのBGMも心地良い。
この温かいクリスマスムードが、今日の俺を最高に演出してくれるはず。
「はい、これ、忘れ物」
茶封筒を俺に差し出そうとする紫乃。
「髪切った?」
「うん。
お腹が大きくなると髪洗うの大変なんだって。
だから…
おかしいかな?」
「ロングもいいけど、ボブも似合うよ。
少し幼く見える。
けど、可愛い」
「有難う…
じゃあ、忘れ物、確かに届けましたよ!
後は、靖幸の仕事終わるの待ってるね」
『なに?紫乃?照れてんの?
可愛いんですけど!!』
もう一度、茶封筒を紫乃は差し出したが……
「この茶封筒開けてみ?」
「えっ、何?」
「いいから!
早く!」
不思議な顔をしながらも、俺のいう通りにする紫乃。
ガサガサと音を立てて、茶封筒を開け、中から一枚のカードを取り出す。
紫乃は、そのカードを手に取り、声を出さずに読んだ。
✾✾✾
愛する妻 紫乃へ
変わらぬ愛を紫乃に一生捧げてゆけるのは、きっと頑固サンタの伊野尾靖幸だ!
その愛にこたえる勇気があるなら、今夜デートしょう!
✾✾✾
我ながら、キザで格好つけた、こっ恥ずかしいクリスマスカードなんだよね…
「バカ!
靖幸のバカ!
嬉しすぎて泣いちゃうよ…」
あぁ…泣いちゃった。
あの時の社員食堂の顔……思い出すじゃねーかよ!
キュンとしたのは、俺の方だった。
どんだけ、奥さんLOVEなんだ?
「紫乃、デートしょう!」
俺が手を差し出すと、ギュッと握り、泣き顔から笑顔に戻る、癒やし系妊婦の紫乃。
「部屋取ってある。
行こうか?」
「うん」
フロントでチェックインを済ませ、鍵を受け取り、エレベーターで上へと上がってゆく……