【完】最後の恋
慌しく時間は過ぎ、気が付けば終業時間に…。
「お疲れ様でした」
「お先に失礼します」
企画部の社員達は次々と帰って行く
「星川さん、高梨さん、お先です」
野田が挨拶をして帰って行く
『お疲れ様でした』
何もない顔をして帰って行く野田の後ろ姿を、アキはじっと見ていた
「アキ、私も帰るね。
アキはまた残業?」
『あっ、お疲れ様
ちょっとだけ残業してくわ』
ゆいも帰って行った
アキはパソコンの画面を見て、大きなため息をつく
「無理しすぎなんじゃないの」と声が…
それは向かいに座っていた古田だった
『主任…、そんなことないですよ』
「俺に出来る事があったら言ってくれて構わないからな」
あんな事があっても古田は優しい…。
『ありがとう、ございます』
アキはそう言うと、また仕事を始めた