【完】最後の恋
時間はすでに六時半を回り、アキは慌ててオフィスを出て行く
野田との待ち合わせのカフェは、会社から歩いて十分
少し早歩きで向かう
"相談ってなんだろう…。この間の事かな?"
何て考えながら歩いていると、カフェに到着した。
ここは一度だけ来た事がある。
あれは、確か…、古田とだった。
中に入り、店の中を見ると、手を振っている人がいる。
それはまさに野田だった。
野田の居る席に向かい、「ごめんね、遅くなって」と言って席に座る
「すみません、星川さん忙しいのに…」
『ううん…』
コーヒーを注文して、アキは話を切り出す。
『それで、相談って何?』
野田の目つきが変わった
「相談と言うよりも、お願いなんです。
率直に言わせてもらいます。
古田主任と別れて下さい」
アキはじっと野田を見つめていた