桜龍
言われた通りにゆうくんを抱えながらこのあたしの歓迎会という名のものを楽しんだ

結局はまた飲み比べが始まった

「また、始まったねー!」

涼が隣へ来た

『涼は、飲み比べしないの?強そうなのに…』

涼は、強そうな感じがする

さっきから、結構な量を飲んでるのに顔色一つも変えない

「うーん、参加してもねぇー魁斗が勝ちそうだからねぇー!負けが見えてる勝負はしない主義だから」

そう言って笑った

『へぇ、あたしは涼の方が勝つと思うけどな…』

「そうかなー?なんでー?」

正直に魁斗よりも涼の方が強いと思うんだよね…

『根拠的なものはないけど、涼は飲み方を分かっているような気がするから、かな?』

一定のペースで飲んでいればそこまで酔いはしない

けれど、飲むスピードを急に上げたりすればすぐに酔いが回るだろう

「そうゆう紘ちゃんも結構アルコール強いよね!」

そりゃこれだけ飲んで酔ってなければそうだろうね…

『弱くはないと自覚してるよ…』

うん、飲み比べをしている奴らを見ると

「あっ!玲音と翔音が潰れた…次は誰だろう?」

見れば玲音と翔音が倒れて寝ていた

残っているのは、魁斗、晶、みなくん、けいちゃん、まなねぇだけだった…

他の下っ端くん達はさっき涼が、帰してるのを見た

『けいちゃんかな?』

そういった瞬間に

「あっ!圭哉さんが潰れた…」

けいちゃんが倒れた

『これって、あたし達には被害来ないよね?』

なんか、傍観者を決め込んでいるあたしと涼だけど

「なんか、巻き込まれそうだよね…止める人がいないから…」

涼の意見に同感する

『ねぇ、この部屋を離れない?被害が来ない内に…』

涼を見れば苦笑しながら

「そうだね…少し離れよう。たぶん、あと少しでみんな潰れるから」

あたしと涼は、そっと立ち上がりこの部屋を出た

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