桜龍
これなら、ゆうくんに教えながら出来る

『じゃあ、ゆうくんトマトをザク切りしていこうね。』

お手本を見せながら教えてあげる

「えっと、こうやって切ればいいの?」

さすが、飲み込みが早い

『うん、上手。じゃあ、あと2個同じようにきってね。切れたら呼んで。』

「あーい!」

コソッと涼に

『ごめん、ゆうくん見ててくれる?さすがに包丁を使わせてるのに目を離すのは怖いから』

とれだけゆうくんが料理が上手くてもまだ子供

誰かに見ててもらわないと怖いものだ

「了解!紘ちゃんは何か作るの?」

あたしが鍋を手に取ったことが不思議に思ったのだろう

『うん、トマトに合うつゆを作ろうと思って』

今回はトマトを使うからこの前より少し香りにアクセントがあるものの方がいいだろうしね

「市販のものを使わないの?」

確かに冷蔵庫には、市販のつゆがあったが

『市販のでもいいけど、せっかくだし美味しく食べてもらいたいじゃない。』

これがあたしの素直な気持ちだ

「そうだよね!じゃあ、ゆうくんを見てるね!」

『うん、お願い。』

さて、涼がゆうくんを見てくれてるうちにあたしもつゆを作ろう

「ママ!切れた!」

そう言ったゆうくんの側に寄り、切ったものを見たらすごく上手に切れていた

『すごいね。ゆうくん!上手!』

頭をなでてあげれば嬉しそうに喜んでくれた

『じゃあ、ママがおつゆ作ってる間にゆうくんはそうめんを茹でておいてくれる?ゆで終わったらまた呼んで!』

「わかったー!」

ゆうくんはすぐに鍋に水を入れ温め始めた

これは、あたしも急がないと間に合わない

『涼、またゆうくんのことお願い』

「了解ー!」

涼の返事を聞きあたしも急いでつゆを完成させた

よし、これでいいだろう

「ママ!出来た!」

ゆうくんの声を聞いて振り返ったら、調理用の机に茹で上がったそうめんを人数分に分けて置いてくれたみたいで助かった

トマトを乗せてつゆをかけて

『よし、完成だよ。』

とりあえず、ピッタリでよかった

「じゃあ、持っていこー!」

ゆうくんがお皿を1つ持ち、あたしと涼でお盆に乗せ持っていくことにした


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