桜龍
――ppppppppp

――ピッ

『こんにちわ、お久しぶりです。海堂(かいどう)様』

「おぉ、久しぶりだな!元気だったか?」

依頼主は大企業の社長の海堂様

あたしが担当している依頼主の1人だ

この人はあたしにとって利用価値のある人間だから丁重に扱わないとこっちが不利益を被る

『最近、海堂様からのご依頼がなかったので…』

「そうだなー、最近はトラブルがなかったからなー!だが、もう少しまた登りたいと思ったからお前に依頼した!お前のおかげでうちの企業はここまで来れた!今回の依頼料はお前への謝礼も出すからなー!」

謝礼って…

別にあたしお金には困ってないんだけどな…

まぁいいや…

『ありがとうございます。では、連絡を取りながら進めさせていただきたいと思います。よろしいですか?』

「あぁ、頼むぞ!」

ふぅ、早く終わらせて寝たい…

『では、こちらのデータを送りますのですぐにご確認をお願いします。そこから、ご希望のデータをハッキング致します。』

そう言いながらもデータを送信した

「すぐに確認する」

向こうは携帯で連絡取ってんな…

じゃあ、あたしはBluetoothで連絡を取ろう

両手が自由に使える方がいいしね

すぐに繋げて耳にはめた

「確認したぞ。もう少し内部データが欲しい。頼めるか?」

『かしこまりました。ちなみに、どのようなデータをお望みですか?』

不正か、癒着か、はたまた不倫か…

敵の不利益なデータを欲しがり勝っていくのがこの人のやり方だ

「確か、向こうの社長が不倫してるみたいだからそのデータと不正もあるみたいだからそのデータを頼む。」

二つもかよ…

依頼料高くしてやろ

『かしこまりました。少々お待ちください。』

すぐにハッキングし、不倫データと不正データを手に入れデータにして送信した

『終了致しました。いかがでしょうか?』

電話口からクリック音が聞こえる

「完璧だ!これでまた上へ登れる!さすがだな!」

『お褒めに預かり光栄でございます。』

心にもないセリフを言うのも面倒なものだ…

「今回はこれでいい!また、頼む可能性があるかもしれんが頼むなー!」

うわー!

電話からでも分かる機嫌の良さ

『もちろんでございます。では、失礼します。』

――ピッ

終わったー!

もう面倒!いや!疲れたー!

――ピロン

パソコンにメールが来た

誰だろう?

クリックして開けば、ハッキング仲間の一人からメールだった

確認すれば

......................................................
To.Butterfly

From.DarknessEternal
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お前の担当以外の依頼者の件は片付いた。

ご苦労だった。

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