桜龍
霜月の作るお菓子は絶品だから是非食べたい

『じゃあ、霜月お願いねー!その間にあたしは、紅茶でも入れようかなー?來一は飲む?』

來一を見たら

「あぁ、いただく」

ソファーに連夜を寝かせてしまったので、ダイニングに設置してあるダイニングテーブルでお茶することにした

『はい、どうぞ!口に合えばいいけど』

あたしは、紅茶を來一に手渡した

「さんきゅ」

そう一言いってひと口飲んだ

「うまい」

紅茶自体人それぞれ好みがあるから、口に合ったならよかった


『そう、飲みたくなったら霜月に言いなよ、霜月の入れる紅茶も美味しいから』

この紅茶は、隼人が好きだった

隼人は見た目に似合わず紅茶好きだった

あたしも、紅茶はよく飲んでいたし好きだったから入れてあげた

そしたら、美味しいと言って2人でいる時は一緒に飲んでいた

「そう言えば、紘様」

思い出を思い出しながら紅茶をたしなんでいたら、霜月に声をかけられた

『ん?』

霜月は、お菓子を作りながら聞いてきた

カウンターキッチンのおかけで、霜月の顔がちゃんと見える

「本日はお部屋の方にお迎えに行かなかったのですが、どのようにして駅まで来られたのですか?」

あぁ、話すって言ってたね

『実はね…』

あたしは、真実を話した

「なるほどな…守られるか…」

來一が言いたいことがわかる

『似合わないだろうけど、仕方ないじゃない!普通の女の子がケンカなんて出来るわけないし』

それに、騒ぎを起こして強制的に戻されるのも御免だ

「そうでしたか…そのことは、旦那様には?」

『伝えてない、だって、3年間は半自由だし…』

問題さえ起こさなければね…

「お伝えしなくてよろしかったのですか?」

霜月なら、そう言うと思ったよ

『必要ないんじゃない?あたしの問題だし』

そう、あたしの問題だ

「まぁ、必要となれば話せば問題ねぇだろ?組にバレないようにロックかけようか?」

ロックって

『それも、必要ないよ、組にあたしら並みのハッカーはいないしもし、あたしのことを調べようとしたら…來一ならすぐにわかるだろ?』

ニヤリと笑い來一が理解した顔をした

「まぁ、そうだな…」

確かに必要はないだろうけど、自由に動けないのは不便だな…

霜月のお菓子を食べながら、連夜と遊んだ時の話を聞いた

一緒にはいてあげれない『今』だけど、あたしに出来ることは何だってする

來一と霜月と話してたら連夜が起きてきて4人で近状報告をしたり、夜になった

『そろそろ帰るよ、霜月』

涼が迎えに来てくれるって話だし…

「かしこまりました。車をご用意いたします。」

霜月が車の用意のために部屋を出た

「かえっちゃうのー?」

連夜に半泣きで言われたが、帰らないわけにはいかない

『ごめんね、また帰ってくるから!』

やっぱり、離れるのはイヤだなぁ

「なら、駅まで一緒に行けばいいよ!俺も行ってやるよ!」

來一がそう言った

「うん!行く!」

いち早く連夜が乗った

「なら、上着取ってくるわ!夜は冷えるし」

そっかぁ…送ってくれるんだね…

「ほら、行くぞ!」

來一が戻ってきて家を出た

玄関に車が止まっていた

「どうぞ!」

霜月がドアを開けてくれた

駅に着くまで連夜はあたしから離れなかった
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