桜龍
わかっては、いるんだけど

『食欲無いから食べたくない…』

そう言ったら隣で座っていた魁斗が立ち上がりあたしの前に立った

ん?

そう思った瞬間魁斗があたしの両脇に手を添えあたしの体が宙に浮いた

『へっ!何?』

なんで、あたし魁斗に持ち上げられてんの?

「軽い…」

いや、軽いとかの問題じゃない!!

『降ろして!重いでしょ!』

あたしは、もう何が何だか訳がわかんない

「軽すぎなんだけど…これって、大丈夫なのか?」

いや、問う前にあたしを降ろしてよ!

『スカートめくれちゃうから、下ろして!』

めくれても大丈夫のように中に短パンを履いているからいいけど

そう言えば降ろしてくれた

「マジで軽いんだけど…」

「いや、魁斗そうゆう問題じゃないよ!」

あたしが言い返す前に涼が魁斗に話しかけた

「女の子を持ち上げるなんてセクハラになるよ!」

セクハラって…

いや、まぁ一般的にはそうなのかな?

「食べないってのはダイエットとかなのかと思って持ち上げてみた。軽すぎて驚いた。」

しれっと答えた魁斗にあたしは唖然とした

「いや、持ち上げてみたって…」

涼は、呆れている

「とりあえず、お前はもう少し食べろよ」

いや、さっき言ったよね?食欲がないって…

聞いてないわけじゃないでしょう?

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