桜龍
――学園祭の数日前

白龍の倉庫にて

「なぁなぁ、学園祭の出し物何になった?」

当然の花音の問いかけに

「俺んとこは、たこ焼きー!」玲音

「写真館ー!」晶

「俺んとこはお化け屋敷だよー!」涼

「…ホストクラブ」魁人

「俺んとこはねー、夜店にしたんだよー!射的とか輪投げとかなんだよー!」花音

みんな当日出ないのに楽しそうに話すなぁ…

「紘のとこは?」

話に交わらないように聞いてないフリをするためにスマホを弄ってたのに…

スルーはしてくれなかったか…

『えっ!何が?』

何も聞いてないよという感じを出す

「何って学祭の出し物だよ!」

チッ

聞くなよ…

『聞きたい?』

冷たい笑みを見せた

「確かホストクラブか執事喫茶って言ってなかった?ホストクラブは、魁人のクラスがやるから執事喫茶かな?」

さすが、涼

覚えてたんだ…

『あたしも、そんな感じがだろうなーと思ってたんだけどねー』

遠い目をしながら言ってみんなに向き直り

『当日まで秘密!当番は午前中だから午後からはみんなで回ろうね!』

言ってやるもんか!

言ったらバカにされる

「えー!もったいぶらないで教えてよー!」

花音が迫ってきたが

『当日あたしのクラスには来ない方がいいよ!』

てか、絶対に来んな!

『当番が終わったらあたしがみんなのところに行くから!連絡するまで待っててね!』

白龍が来たら他の客が騒ぐに決まってる

あたしのクラスも収集が付かなくなる

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