桜龍

あたしが黙ったのを了承ととったのか、涼が手を叩いて

――パンッ

｢せっかくだし、自己紹介し直さない？｣

自己紹介？

そう思っていると

――バンッ

｢あぁ、だるかった…って、おい！なんで、女がいんだよ！出てけよ！！｣

うわー！デカッ！

180cmはあるだろう銀髪男があたしを睨んできた

うわっ！目付き悪っ！

｢あぁ、いいところに来たね！｣

｢おい！涼！こいつ誰だよ！てか、なんで、魁斗が黙ってんだよ！｣

こいつ、声デカイ

｢これから、守ることになった｣

魁斗がサラリと言い放った

｢なんで！！｣

｢紘ちゃんは、刹鬼の奴らに狙われてるみたいだから、魁斗が守るって言い出したんだよ！｣

魁斗の説明不足を涼が補足した

｢お前がそんなこと言うなんて珍しいな…｣

魁斗があたしを守るって言ったことに信じがたいらしく疑惑の念の視線をあたしに向けている

｢まぁ、とりあえず居るだけの人で自己紹介しようか？俺は、3年Ａ組 鈴島 涼 情報参謀だよ！｣

｢２年Ａ組 桜庭 魁斗（さくらば かいと） 総長｣

｢２年Ｃ組 椎名 晶（しいな あきら）副総長｣

｢幹部はあと二人いるからまた、来た時に紹介するね！｣

『わかった…』

守ってもらうこと決定なんだ…

｢紘ちゃんも、自己紹介してくれる？｣

『１年Ａ組 龍崎 紘』

｢お前、1年なのか！見えねぇ｣

晶に言われ、ムッとして

『どーゆー意味？』

｢大人っぽいって事だよね！｣

｢ちげーし！｣

涼が言ったことを否定しぎゃんぎゃん騒ぐ晶…

最初のあたりは我慢できたけど晶の声がでかくてうるさかったので我慢出来ず

『晶、うるさい』

あっ！しまった！

｢なんだと！女！｣

晶に胸ぐらを掴まれた

これには、さすがに魁斗も涼も止めようとしたみたいだが

こいつ、何も考えてないな…

『晶、背デカイ、あたし足付いてない』

冷静に言い放った

怖がると思ったのか晶は、胸ぐらを離し

｢お前、面白い女だな！｣

失礼極まりない言葉を放ちた