桜龍
いや、確かにトップもあたしの事全て知ってるしあの子の事も知ってるが、許可までしちゃうのか…

仕事をあたしに回すように言っておこう…

『そうなんだ、今はまだ寝てるよね?』

この時間だ

まだ、寝ていてもおかしくはないだろう

「いえ、本日は來一様とご一緒に奥様と旦那様と少し遠目のテーマパークへ遊びに行きました。もちろん、護衛付きです。私も後で合流致します。」

寂しさを紛らわせようとしてくれてんだな…

まぁ、やっぱり護衛は付くだろうけど…

仕方の無いことだ…

だか、本当に助かる

あたしでは、あの子をどこにも連れていってあげることは出来ない

『そう、近いうちに帰るわ』

会いに行くくらいしか〔今のあたし〕には出来ない

「かしこまりました。お迎えにあがりますのでご連絡下さいませ。」

『わかった、お願いね』

今のあたしは、大きく動く訳にはいかない…

けど、あの子の為に出来ることは、なんだってやってやる

たとえ、自分の身が危険に晒されようとも

あの子を守るためならそんなことなんて事ない

「もちろんでございます。では、またのご連絡をお待ちしております。」

『うん』

――ピッ

< 53 / 206 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop