桜龍
正直にいえば、あたしはあの子の側を1分でも1秒でも離れたくなんかない

でも、自分のせいとはいえあの子と離れるのは本当に辛い

今まで、なんにもしてあげられないのにあの子は笑顔であたしを支えてくれた。

いつもその笑顔に何度助けられ、何度救われた事か

でも、あの子はアイツらの手に渡る話が今浮上している

あたしを産むだけ産んで、自分たちは好き放題やっているあの最低な親どもに

あんな奴ら、親だとも思いたくもない。

あの子は絶対に渡さない。

そんなこと絶対にさせやしない

あの子はあたしたちが守る

今の父や母、全ての人が協力してくれる

奥の手を使うことさえ許してもらえた

だか、この手を使えばあたしはいいが、あいつらを慕っている会社の人たちが困ってしまうだろう

最低な親だが、あいつらを信頼している人たちがいるのも事実

だから出来るだけ奥の手は使いたくない

だか、やはり最終手段は準備しておかないと

使わなければそれはそれでいい


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