桜龍
九龍が強くなりながらも、あたしと隼人の関係は続いていた

中二の夏頃に妊娠している事に気づいた

あたしは、産むか悩んだが栞愛さんが

「産みなさい。この世にはね、あたしのように産みたくても産めない人や事情によって産めない人だっているの!けれど、せっかく出来た新しい命、それを殺してはダメ!この子はあなたがお母さんになって欲しいと思ってここに宿っているの!天からの授かりものなの!」

そう言ってあたしは産むことを決意した

他の幹部たちにも伝え九龍を抜ける事を考えたが、

「抜ける必要なんて、ねぇよ!」

そう言ってあたし不在の場合は、あたしがいない事を隠し、あたしを総長のままにしておいてくれた

中三の春頃に隼人とあたしの子が生まれた

学校は行ってなかったし、元々小学生の頃には大学までの勉強は終えていたので学校に行く必要がないと思い行ってなかったのも功を奏して産んだことがバレなかった

その子を〔蓮夜(れんや)〕と名付け栞愛さんと聖さんたちの協力も得ながら育てる事にした

だが、九龍も大事だったから夜には九龍へ行き、その間は聖さんや栞愛さんたちが見てくれていて、九龍に行くまでの間はあたしが面倒を見ていた

だが、その頃に産みの親たちに連夜の存在がバレて、あたしの元から蓮夜を奪おうとしていた

それにいち早く気づいた栞愛さんが、蓮夜を連れて海外へ逃げてくれた

「あたしが、居なくても聖がなんとでも出来るわ!だから、蓮夜を連れて少しの間姿を消すわ!大丈夫!絶対に安全な所に姿を隠すだけだから!」

そう言って、蓮夜を守る為姿を隠してくれた。

だが、あの親も諦めずに奪おうとしたのでこれ以上隠れていてもムダだと思い栞愛さんを呼び戻し戦うことを決めた

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