桜龍
高校生になりあたしは、蓮夜といる時間を優先させようと思い高校受験はしたが辞めるつもりだったが、で隼人と聖さんと栞愛さんに

「高校には、行け!俺は行けなかったから」

隼人に言われ

「高校は行きなさい。」

聖さんにも言われ

「行くべきよ。」

栞愛さんにも言われた

隼人は高校へ行かずに天龍会へ入り、今では若手NO.1と言われているくらい強い

「そうだ!お前は中学にはほぼ行ってなかったんだし、若い時にしか出来ない事をしてこい!」

聖さんに再度言われ

「高校は、楽しいよ!てか、もう首席の成績で入ったんだから勉強しなくても大丈夫でしょ?そのまま首席で卒業出来るわよ!」

栞愛さんにも、首席がどうとか言われ、とりあえず行く事にした

もちろん、近いからという意味で超名門校と呼ばれる頭のいい高校へ入ってしまった

あたしが九龍総長だとバレないように

通いながらも蓮夜との時間を優先していた。

夜になれば、九龍へ行く時もあれば、九龍の人間が家に来てくれる時もあった。

けれど、秋頃に他の組との若手同士の抗争があり隼人が中心として他の若手も動いていた。

卑怯な事に天龍会に忍び込んでいた敵の構成員が連夜を攫い隼人を脅したのだ

「ガキを返して欲しかったらお前一人で来い。」

という、印のついた地図と手紙を置いて

隼人は一人で行くことをすぐに決め出ていった

あたしも行こうとしたが、霜月たちに止められ行けなかったが目を盗んで指定された所へ行った

場所は地図を見た時に分かったのですぐに着いた

今は使われていない廃工場だった

扉を開けようと手をかけた時

――パンッ

銃声のようなものが廃工場の中で聞こえた

すぐに扉に手をかけ少しだけ開いて中を覗いた

そこには、怪我をしている隼人が立っていてその前方には鉄パイプやナイフを持った大勢の男達がいた

今、争ってる組の若手だ

こいつらなら、あたしでも相手できる

そう判断して大きく扉を開けた

――バンッ

『一人相手にこの人数は卑怯なんじゃねぇの?』

もしもを考え、男の格好で来てよかった

「はっ!チビが粋がったこといってんじゃねぇぞっ!」

敵の中心にいた人物が言い放った

「紘っ!来んな!」

隼人が叫んだが

『俺にだって、戦うことは出来んだよ。一人で、しかもその傷じゃあ勝てる見込みねぇだろ。』

隼人なら勝てる可能性な方が高いが、出血量から見ても相当無理をしなければならないだろう。

傍により小声で

『あたしだって、蓮夜の親だよ。子供の為に体張って何が悪いの?』

そう言えば隼人は軽く笑い

「そうだな。俺らはあの子の親だ。子供守る為に体張るのが親ってもんだよな。」

そう小声で言って敵のヤツらに向かって驚くほどの殺気を放った

「俺一人に勝つために、子供を攫うってのは男してどうなんだよ。情けなくねぇのか?」

隼人の放った言葉が癪に障ったのか

「うるせぇよ!勝つためには手段なんか選んでいられねぇだろ!どうせ、お前だってガキ使ってでもこの抗争に勝とうと考えてたんだろっ!」

うわー!こいつ、隼人に油を注ぎ過ぎて火を付けちゃったよ…

横にいても分かるくらい、先程とは比べ物にならないくらいの殺気を放ち

「そうだなぁ。抗争に勝とうと思ってたし、勝つための手段ならいくつも考えたが…」

1歩1歩進みながら言葉を放ち、止まり

「ガキ使ってまで勝とうとなんて思ってねぇよ!ふざけんじゃねぇ!」

隼人がブチ切れたのを見るのはこれで二回目だ

一回目は一人の仲間が他の族の数人の男たちにボコられ、病院へ送られ重症を負い少しの間生死の境をさ迷った時にブチ切れて、仲間をボコった族へ一人で乗り込みあたしたちが駆けつけた時には、立っているのは隼人だけだった。

もちろん、隼人も肋骨を折るケガをしたが命に関わる怪我はしなかった

でも、今はヤバイかもしれない

ナイフで刺されたのだろう

結構出血量がひどい

早く終わらせて病院へ行かないと隼人が危ない

『ほら、来いよ!全員ぶっ殺してやるよ!』

あたしも隼人の横に行き、殺気を放った

男達は鉄パイプなどナイフなどの武器を使い攻撃してきたが、それをもろともせずあたしと隼人は敵をぶっ飛ばした

そして、最後には蓮夜を掴んでいた男と隼人が対決し、勝った隼人

『蓮夜っ!』

あたしは蓮夜に駆け寄り抱きしめた

「よかった…怪我してねぇみてぇだし…悪かったな、怖かったよな…」

そう言って隼人が頭を撫でた

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