爆走姉貴ー星路の苦悩ー
だが後日、美鈴は俺を目当てに来ていた事を知った。


『前に、俺と歩いてる星路を街で見たんだってさ』


嬉しかったが、素直に受け入れてもいいものだろうか?という気持ちが先行していた。


…凶器を持っていたらどうしよう。



それから何度か、拓也のはからいで会ったりした。


美鈴は本当に優しくて、おしとやかで。
会う度に、自分の中の疑いが晴れていく事に気付いたんだ。


付き合ってくれと言ったのは俺からだった。


美鈴は嬉しそうに笑い、小さくうなづいてくれた。



それから半年、俺達は良い付き合いをしている。




美鈴はかわいくて、本当にかわいくて。


待ち合わせの時なんか、俺を見つけて小さな手を懸命に振って笑う姿なんかもう……!!



「くふふ…美鈴〜…」
「星路の奴、軽く妄想入ったぞ」
「絶妙な気色悪さだな」




何とでも言え。
俺は美鈴を信じている。

美鈴といると幸せなんだ。

俺を癒してくれる存在。

美鈴は天使、美月は悪魔だ。


美月なんて、どす黒く汚れてるからな!





「ぐあっ!痛い!」
「また腹痛か?」
「大変だな?」
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