爆走姉貴ー星路の苦悩ー

いきなりチャンコ鍋を出された美鈴は、かなり戸惑っている。


そうだよな…。
美鈴はこういう世界の免疫が無いし。


馴染んでしまうと、普通の世界に戻れなくなるのがギャグの宿命なんだ。



そうなる前に、美鈴だけでも助けないと！

拓也は…って？
拓也はもうダメだ！
美月の毒に犯されているから！







「美鈴、答えなくていいから！」
「でも…」
「いいからっ！」



答えたら戻れないぞ？！
美月の様になりたくないだろ！




「あたしの様になれたら光栄極まりないだろが――っ！」
「痛ぁ――――っ！！」



いきなり背中への激痛！
振り向くと、牛タンを握りしめた美月がいるしぃっ！



「馬鹿野郎っ！美月様みたぁい♪という誉め言葉は、広辞苑にも毎年見開きで載っているというのに！」
「電話帳の広告かよ？！広辞苑に見開きページはねぇから！」
「黙れ！このおしゃぶり男が！」
「それを言うならおしゃべりだろ！」



間違ってまで俺を辱める事を忘れないんだな！

つーか！何で出て来てんだよ！
離れて見守るんじゃなかったのかぁ？！






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