もう一度恋して
すると 典子さんは洗ってた手を止め
タオルで手をふきながら
「あら話してないの~
あたしたちの関係」
と 平気な顔をして言った。
「別に今さら言わなくてもいいかな?
と思っていってない」
あたしだって聞きたくないよ~
元カノだってこと
わかりきってるもん。
「言わないと誤解招くし」
そういう典子さん。
「過去は過去だから
別に聞かなくて大丈夫です
あたし急用があるので帰ります」
あたしはそのまま玄関に向かった。
「待てよ」
と健二くんに腕を掴まれた。
「離してよ」
「いいから座れ」
無理やり 戻され
食卓テーブルの椅子へ座らせられた。