元姫
徒歩で歩いて10分くらいのところにあり、周りは住宅地だらけ。
しかも高級な家ばかり。
「ねー、皆?」
「なーに、みーちゃん」
私をみーちゃんと呼んだ人は、下っ端の中で一番年上で私より年上の要。
下っ端は私を敬語使わずに話してくれる。
私がそう言ったんだけどね。
「私のこと仲間だと思ってくれてる?」
ふと気になった。
椎に出会わなきゃ、皆に会うこともなかった。
私にとって皆は大切な人。
「当たり前だよ。これは言わない方がいいかもしれないけど」
私は要の次の言葉を待った。
「正直、高峰さんを俺は姫だと思っていない。俺らの姫はたった1人、みーちゃんだけだよ」
だから、あの時哉笑は「誓う」とは言わず約束と言ったのかな?