元姫
歓迎会から一週間が経ち、友香は虹たちに馴染んでいた。
あの歓迎会から椎と友香がよく一緒にいるようになった。

周りは心配そうに私をよく見ていて、下っ端たちはよく私に「大丈夫?」と聞いてくれる。

正直大丈夫じゃない。
けど、大丈夫と言わないと余計心配させちゃうし、何より自分を保てなくなる。

でもたまに、限界がきて陽の前で少し泣くことはある。
本当に少しだけ。

大泣きというのはできない。
親もビックリしてたみたい。

一週間経っても嫌という気持ちはあるけど慣れてしまった。

今も屋上に皆でいて椎は友香といる。
悪い子じゃないんだけど…。

「ねー、椎。遊びに行きたい」

友香は椎に甘えるように言っていた。
胸がまたズキッと痛んだ。

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