Mysterious Lover
「ほん……めい?」
「あいつがホストやってる理由。女のためだっていう噂があるからさ」
な……にそれ。
「かわいい顔して、お姉さんもなかなかやるじゃん。あの拓巳に貢がせるなんて」
みっ貢……
「な……っ! わたしはそんなことっ!」
違う、違う……
それは、わたしじゃないっ。
息が……呼吸が……苦しい。
それは……誰? その女って、誰?
「あいつやめて、俺にしなよ。俺、めちゃくちゃ尽くすよぉ?」
“本命の彼女”
その言葉で頭がパンクしそうになって、ハッと気づいた時には、ホストに肩をグイッて抱き寄せられていて。
「放してよっ!!」
思いっきり突き飛ばすと、そのまま駆けだした。
どういう……こと?
拓巳の本命って……