Mysterious Lover

「ほん……めい?」

「あいつがホストやってる理由。女のためだっていう噂があるからさ」

な……にそれ。

「かわいい顔して、お姉さんもなかなかやるじゃん。あの拓巳に貢がせるなんて」

みっ貢……
「な……っ! わたしはそんなことっ!」

違う、違う……
それは、わたしじゃないっ。

息が……呼吸が……苦しい。

それは……誰? その女って、誰?

「あいつやめて、俺にしなよ。俺、めちゃくちゃ尽くすよぉ?」

“本命の彼女”
その言葉で頭がパンクしそうになって、ハッと気づいた時には、ホストに肩をグイッて抱き寄せられていて。

「放してよっ!!」

思いっきり突き飛ばすと、そのまま駆けだした。

どういう……こと?
拓巳の本命って……
< 149 / 302 >

この作品をシェア

pagetop