Mysterious Lover
「え? ……な、何が?」
乱れた息のまま見上げると、拓巳はもう、いつも通り。やんちゃな笑みを浮かべて、飄々と立ってる。
「奈央さんが聞いたんじゃないか。『妬いてるの?』ってさ? これが、オレの答え」
「わ、わけわかんない」
胸を抑えて、一生懸命呼吸を整えた。
と、とにかく、落ち着こう。
誰にも見られなかったみたいだし。とりあえずっ!
と思ったのに……っ!
「ふぅん。わかんないの? 仕方ないなあ。じゃあ、もう一回、説明しようか」
拓巳の手はもう一度わたしを捉えて、壁に押し付けて。
その腕をわたしの両脇へトンとつく。逃げ道を奪われ、わたしはあっという間に再び囚われてしまう。
「ちょっ……拓巳! いい加減に……」
動揺しまくって視線をオロオロさまよわせるわたしを見て、拓巳がおかしくてたまらない、って風に笑いをかみ殺してる。
う。
またからかわれた!?
こ、こいつって、ほんっと性格悪くない!?
脱力するわたしへ、拓巳がぐっと顔を寄せてささやいた。
「ね、奈央さん。今度の土曜日、デートしよ?」
乱れた息のまま見上げると、拓巳はもう、いつも通り。やんちゃな笑みを浮かべて、飄々と立ってる。
「奈央さんが聞いたんじゃないか。『妬いてるの?』ってさ? これが、オレの答え」
「わ、わけわかんない」
胸を抑えて、一生懸命呼吸を整えた。
と、とにかく、落ち着こう。
誰にも見られなかったみたいだし。とりあえずっ!
と思ったのに……っ!
「ふぅん。わかんないの? 仕方ないなあ。じゃあ、もう一回、説明しようか」
拓巳の手はもう一度わたしを捉えて、壁に押し付けて。
その腕をわたしの両脇へトンとつく。逃げ道を奪われ、わたしはあっという間に再び囚われてしまう。
「ちょっ……拓巳! いい加減に……」
動揺しまくって視線をオロオロさまよわせるわたしを見て、拓巳がおかしくてたまらない、って風に笑いをかみ殺してる。
う。
またからかわれた!?
こ、こいつって、ほんっと性格悪くない!?
脱力するわたしへ、拓巳がぐっと顔を寄せてささやいた。
「ね、奈央さん。今度の土曜日、デートしよ?」