Mysterious Lover
わたしは書きだしたTODOリストをチェックした。
西部電機の企画はOKでしょ、オオタフーズの修正チェックもOK。
よし、あとは通販コスメ特集の原稿書きのみで間違いなし。
5社分、全10ページプラス、見開きの扉ページ……こいつが難関なんだなあ。
わたしはため息をついて、デスクの引き出しを開け、資料を取り出そうとした。
あれ?
あれ……?
わたしは「え」って焦って引き出しの中をかき回す。
「ない……」
資料が、ない。
「うそ……どこ?」
この引き出しじゃなかったっけ?
別の引き出しも、また別の引き出しも……
でも、どこにも見つからなくて。
……もしかして、どこかに持ち出したっけ?
もしかして……まさか、これもストーカーの仕業!?
なんて考えがチラッと頭をよぎったけど。
さすがにストーカーだって、わたしの仕事の内容まではわからないはずよ。