同期の彼と私のカンケイ
それはホテルの一室で
「紗雪……」

唇に吐息がかかるほど至近距離にある彼の唇が、私の名前をつぶやく。

そのバリトンボイスの甘く切ない響きに酔いしれて、はやく彼の情熱を受け入れたくなる。

腕の中に入れられ、長くて骨ばった指に顎を固定されているのに、触れそうで触れない彼の唇がいたずらに私を焦らす。

ブラウスの裾から忍び込んできたてのひらが背中を撫で上げ、ぞくぞくした感覚が全身を襲ってふるふると震えた。

彼がクスッと漏らした息が唇にかかり、衝動のまま唇を寄せていくとスッと離れてしまう。

責める思いを込めて見つめると、彼はすっと口角を上げた。

「堪らねえな、その顔……そそる」

イジワル……という言葉は、彼の唇の中に吸い込まれた。

侵入してきた舌に口中をくすぐられ、頭が甘くしびれるような感覚に陥る。

彼の伝えてくる熱に夢中で応えていると、スカートが小さな擦過音を立てながら足元に落ちた。

続けてブラのホックが外され、胸がふわりと解放される。

すかさず大きなてのひらに優しく包まれて、鼻腔を伝って小さな声が漏れた。

私の唇を吸ってわざと大きな音を立てて離れた彼は、満足そうに微笑んでいる。

てのひらは柔らかい肌をせめ続けていて、私の反応を楽しんでいるよう。

こんなところは本当にイジワルだ。

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