同期の彼と私のカンケイ
そして前回のホテルの逢瀬から、彼からは何の連絡もないまま時は過ぎていき、今日はクリスマスイブ。
仕事をしていると、定時間際に逸樹からラインが入った。
『七時いつもの場所で』
一瞬目が点になる。
クリスマスイブの当日、しかも定時間際に連絡してくるなんて。これはきっと、前から約束していた本命に断られたからに違いない。
聖夜に突然約束を入れられるような都合のいい女だと思われているのかも。
私は何番目に連絡をくれたの?そう思えば無性に腹が立った。
『お生憎ですが、先約がありますので』
『男か』
『イブですから!』
そう返すと、何の返事もなくなった。
もう彼とはおしまいになったかもしれない。
でも、これでいいんだ。
胸に切なさが込み上げ、視界が滲む。
終業のチャイムと同時に席を立ち、エントランスに向かった。
エレベーターに乗ると美奈子含めた総務部の子たちと一緒になり、今夜着る服などの話をして気を紛らわす。
「あれ?あそこにいるの、沢渡さんじゃない?」
「あ、本当。つい先日、秘書課の子が沢渡さんに告白して振られたって」
「うわー、相変わらずモテるねー」
「誰を待ってるんだろう」
エントランスの壁にもたれている彼を見つけた総務部の子たちが、きゃあきゃあと噂をする。
彼が待ってるのは私ではない。そう自分に言い聞かせ、平静を装って通り過ぎようとすると、ガシッと腕を掴まれた。
仕事をしていると、定時間際に逸樹からラインが入った。
『七時いつもの場所で』
一瞬目が点になる。
クリスマスイブの当日、しかも定時間際に連絡してくるなんて。これはきっと、前から約束していた本命に断られたからに違いない。
聖夜に突然約束を入れられるような都合のいい女だと思われているのかも。
私は何番目に連絡をくれたの?そう思えば無性に腹が立った。
『お生憎ですが、先約がありますので』
『男か』
『イブですから!』
そう返すと、何の返事もなくなった。
もう彼とはおしまいになったかもしれない。
でも、これでいいんだ。
胸に切なさが込み上げ、視界が滲む。
終業のチャイムと同時に席を立ち、エントランスに向かった。
エレベーターに乗ると美奈子含めた総務部の子たちと一緒になり、今夜着る服などの話をして気を紛らわす。
「あれ?あそこにいるの、沢渡さんじゃない?」
「あ、本当。つい先日、秘書課の子が沢渡さんに告白して振られたって」
「うわー、相変わらずモテるねー」
「誰を待ってるんだろう」
エントランスの壁にもたれている彼を見つけた総務部の子たちが、きゃあきゃあと噂をする。
彼が待ってるのは私ではない。そう自分に言い聞かせ、平静を装って通り過ぎようとすると、ガシッと腕を掴まれた。