君に恋していいですか?
「まあ、彼氏つくる気になったら言いなよ。イケメン紹介してあげる」
「うん、その気になったら、ね」
「その返事の仕方、期待できないなあ」
「いやー、オトハちゃんするどいなあ」

いつも通り。
2人でしょーもない話をする。
楽しいなあ。
でも、オトハちゃんにはあるんだよな。
私とじゃなくて、彼氏との世界が。

そんなことを考えてたら肩にものすごい衝撃が走った。

「っ痛ったあ! 何すんのさオトハちゃん!」
「ぼーっとしてるあんたが悪い!」
「え?」
「あーもう! 彼氏から呼び出されたの!」
「あ、そーゆーことね、いってらっしゃい」

もうこんなこと日常茶飯事だから。
私も素早く対応する。

「はいはい、じゃあ行きますわ」
「おけ」

パタパタと走っていくオトハちゃん。
教室に1人、ぽつんと取り残される私。
別に淋しくない。
前の彼氏の時だってこんな感じだったし。
他校に彼氏がいるときもいつも授業後は電話してたし。
でもなー、なんかなー
最近すごく寂しく感じるのはどうしてだろう。

「私も彼氏欲しいなあ」

1人でそっと呟いた。
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