君の隣






        side零





璃咲が逃げてから俺は扉を開ける
そこには璃咲の怖がっていた男…



羽「お前は、」


「久し振りだな羽翔」


羽「…柾塚零」


「あまり、璃咲を怖がらせないでくれ」


羽「俺はただっ」


「あの時、璃咲の心は壊れた」




俺達が一番望まなかったことを
お前はやったんだ。
戻すのにどれほどかかったか…
それをまた、壊させなんてしない



「二度と璃咲の前に現れるな」


羽「俺は、諦めない
  璃咲は俺の光なんだっ」




そんなの誰でも知っている
俺達を救ってくれたのは璃咲だ。
だからこそ、傷ついてほしくない


 
「今の璃咲とお前では立場が違う
 あいつは副会長だ。
 それにたいしてお前はただの生徒…
 まずは、ここに入れるようにして見ろ」



俺はそれだけを言い残し部屋の扉を閉めた。
そのあとすぐに璃咲の兄である渚さんに
連絡をした。



渚「もしもし?」


「渚さん」


渚「あぁ零君、元気にしてるかい?」


「はい…あの、璃咲の事なんですけど」


渚「何か、あったのかい?」


「実は…」



俺は渚さんに今日のことを話した。
渚さんはずっと静かに聞いていて、
逆に怖かった。



渚「わかった…今日はなるべく早く帰るよ」


「そうしてあげてください」


渚「零君、いつもありがとう」


「いえ、俺が心配なだけなので」


渚「…なるべくサポートしてあげてくれ」


「…はい」




璃咲…お前は、なにも悪くないんだ。
守れなかったんじゃない
あれはただの事故だったんだから…





         side零 end









    
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