3つの男子(だんご)

バレンタイン

私、山川さくら(やまかわさくら)!

小学六年生!

今日は2月14日。

バレンタインディ。

私の決戦日。

昨日の夜
私は、はじめて好きな1人で
好きな人のためにチョコレートを作った。

それは六年生になってから好きになった

原川翔(はらかはかける)

のために作ったのだ。

いつもなら、ギリギリ登校が当たり前の私。

今日は違う。

昇降口が開く時間に登校した。

誰もいない教室を確認して
翔のロッカーに昨日作ったチョコレートを入れた。

そして15分後に仲良しな

新山芽依(にいやまめい)
が登校した。

私はすぐさま芽依と一緒に図書館に逃げた。

「さくらー!
チョコレートは手渡しするの?」

となにも知らない芽依が私に聞いた。

私が返事に困っていると、芽依は勘づき

「えっ?!
もしや、ロッカーに入れて
図書館に逃げたとかじゃないよね?」

と私に言った。

「う…」

と私がまたも返事に
困るのをみて
芽依がさらに一言。

「まっ、
さくらがいいならよいかー!
よくがんばりました!」

最後は結局、芽依は私を褒めてくれ
始業のチャイムが鳴り
あわてて2人で教室に走って帰った。
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