【完】朝食は、遅めにランチで。

「え!?キャンセルって……キャンセル料かかるんじゃないの?」



「そういう細かいところ気にしなくていいの」



「気にするよ!ノブ君が気にしなさすぎなんだよ!」



「いやいや、さおちゃんが細かすぎるんだって。大丈夫。後でしおりに付け足しておくから」



「もー!そういう問題じゃなくて!」



ぷんぷん子どもみたいに怒っている私を見てノブ君は「またいつもの始まった」と言ってめったに変えない能面フェイスの唇の端をちょっぴりだけ上げた。







到着したのは、浅草のシティホテル。



「うわあ!」



25階にある部屋の扉を開けて一番初めに目の前に飛び込んできたのは、さっきまで『登れない』と駄々をこねていたスカイツリーだった。

スカイツリーは淡いブルーと白に発光して、とてもきれいだった。


スカイツリーが見える窓は出窓になっていて、出窓近くには二つのソファーとガラステーブルがあった。

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