お姫サマの暴走
日向はオレから顔をそらすと、またカチカチとケータイを打ち始める。


口元緩ませて……目をキラキラさせて……

いったいどんな物語が今彼女の頭ン中に広がってるんだろう。



オレよりもケータイ小説に夢中なの?


なんて野暮な質問する気はない。


オレはフッとため息をついて考える。



さっきの律子さんもそうだけど。

自分の好きなこと見つけて夢中になってる女の子って、なんでこんなに魅力的なんだろう……。


キラキラ輝いてて。

すげぇ可愛いって思うんだ。


そんな彼女に惚れたんだから……


しょうがないよな。




オレは枕元に置いてあったケータイを手にして、また頭まで布団をかぶった。


そして布団の中で、初めて掲示板というやつに書き込みをした。
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