お姫サマの暴走
まるで親指姫みたいに小さい日向が、チューリップの花の中でケータイ片手にちょこんって座ってた。


オレの背中にはなぜか羽が生えてて、花の中でオレを待つ彼女のところまで飛んでいった。


オレは彼女の手をとって、その手にキスをした。


どんな言葉を交わしたのかはわからなかったけど……。


まるで昔読んだ絵本のように……


王子様が親指姫にプロポーズしたみたいだった。




いつかそんな日が来るのかな……


なんてぼんやり考えながら、さらに深い眠りに落ちていった。
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