奇跡? ペア宿泊券と強引な天敵課長
02 何ですかこの展開
なのに、何だろうこの状況。
カラ~ン、カラ~ン、カラ~ン
盛大な鐘の音がショッピングモールに鳴り響く。
「おめでとうございます! 特賞、グランドステイKOGOペア宿泊&豪華ディナー、大当たりです」
二十代と思しき女性店員が、自分のことのように飛び跳ね喜ぶ姿を、他人事のように見つめているが、当たったのは、誰あろう、私だ。
「フ~ン、湯本紗枝、お前って、くじ運よかったんだな」
突然聞こえた声に、ドキンと身を震わせ、ギリギリと振り向く。
あ~あ、やっぱり。
天敵、草壁修平。上司の課長様だ。
どうして、こんなところで、こんな時に出会うのだ!
彼は私以上の仕事人間だ。
だから、しょっちゅう衝突し、悔しいことに、たいてい私が負ける。
「お褒めの言葉と捉えさせて頂きます」
フンとソッポを向き、女性店員に向き直る。彼のことは無視だ。
カラ~ン、カラ~ン、カラ~ン
盛大な鐘の音がショッピングモールに鳴り響く。
「おめでとうございます! 特賞、グランドステイKOGOペア宿泊&豪華ディナー、大当たりです」
二十代と思しき女性店員が、自分のことのように飛び跳ね喜ぶ姿を、他人事のように見つめているが、当たったのは、誰あろう、私だ。
「フ~ン、湯本紗枝、お前って、くじ運よかったんだな」
突然聞こえた声に、ドキンと身を震わせ、ギリギリと振り向く。
あ~あ、やっぱり。
天敵、草壁修平。上司の課長様だ。
どうして、こんなところで、こんな時に出会うのだ!
彼は私以上の仕事人間だ。
だから、しょっちゅう衝突し、悔しいことに、たいてい私が負ける。
「お褒めの言葉と捉えさせて頂きます」
フンとソッポを向き、女性店員に向き直る。彼のことは無視だ。