伝説の華
怜side

俺らが知らなかったもう1つの過去はとても悲しかった

それと同時にあむが夏希っていう人を心から愛していたことが分かった

いや、今も愛していると思う

夏希っていう人の話をしてる時のあむは悲しそうで苦しそうだけど、とても愛おしそうだった

俺が入る余地なんかない

そう言われているような気がした

悔しいな

相手は今も眠っているのにあむに想われてるなんて

羨ましい

それが正直な気持ちだな


怜「陽翔だっけ?
少しいいか?」

陽「あぁ」


陽「なんだ?」

陽翔を連れてやってきたのは倉庫の裏

怜「夏希っていうのはどんなヤツだったのか?」

どうしてもこれが気になった

あむが惚れたヤツがどうだったのかが知りたかっただけだけどな

陽「夏希か?
そうだな、夏希はお前みたいなヤツだったな」

俺と同じ?

怜「どこがだ?」

陽「気になったことは直球に聞いてくるところや仲間を誰よりも大切にするとこだな」

怜「そうなのか」

陽「夏希は誰からも好かれるヤツだ。
そんな夏希と空夢は誰から見てもお似合いだった」

やっぱりな

夏希を直接見たことはないけど、さっきみんなが見ていた写真に写っていたのは男の俺から見てもイケメンのヤツだった

多分それが夏希なんだろう

写真の中の2人はとてもお似合いだった

幸せそうに笑い合いお互い寄り添ってる姿を見れば誰が見ても当然お似合いだと思うだろう


もし、夏希の目が覚めたらあむはそっちの方に行ってしまうのだろうか?

いや、行ってしまうな

あむには俺よりも夏希の方が必要なんだろう

陽「悩んでるとこ悪いけど、お前らがいなかったらあむはあそこまで明るくないからな?」

怜「は?何でだ?」

陽「それは自分で見つけな。
とりあえずあむはお前のこと大切に思ってるよ」

怜「本当か?」

空「2人ともどうしたの?そこで話して
早くおいでよ!」

陽「わかった!
頑張れよ?れんくん?(ボソッ」

チッ

最後までイラつくやつだな

だけど、あいつが言っていたあむが俺のことを大切に思ってるってどういうことなんだ?

全然分からねぇし

空「れーんー!
早くおいでって!」

怜「あぁ」

でも、この笑顔が見れるならなんだっていいか

あむが幸せだと思うなら

怜sideend
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