伝説の華

翌日学校に着き空き教室に行こうとして女子トイレの前を通った時にある話し声が聞こえた。

『橘さん死ななかったんだって〜』

橘ってあさのことだよな?

『え〜!じゃあさ、戻ってきたら前よりも酷くいじめようよ!』

いじめ?

『賛成〜!!いっつも奏様にくっついていてうざいんだよね〜』

奏様って俺のことか?

『それね〜!あたしらの奏様に手出すなって?感じぃ〜』

この時、あさは俺のせいでいじめられていたことを知った。

この女たちに話を聞くためにトイレの前で待っていることにするか。

ガラガラ

『きゃぁーーー!!!奏様〜!!!』

うるせぇ

『どーしたんですかぁ〜?』

奏「話ある。屋上についてきて」

『ほら〜!やっぱりあたしのこと好きなんだよぉ〜!』

小声で話してるつもりだろうけど、全部丸聞こえだ。

『話ってなんですかぁ?』

奏「お前らがあさのこといじめてたんだよな?」

『え、ち、違いますよ〜』

こいつ嘘ついてるな。

目泳いでるし。

奏「本当のこと言わねぇとお前らの家潰すぞ?」

本当はこんなこと言いたくなかったけど、こうもしないと本当のことを言わないだろう。

『あの女が悪いんですよ!』

『そうですよ!あたしたちの奏様をとるから!』

奏「さっきから黙って聞いてればあたしたちのってうるせぇんだよ。俺は物じゃねぇ。」

どうせ見た目しか見てねぇくせに。

それから俺はあさの病院に行くことをやめた。

奏sideend
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