ピュアな瞳
しばらくの間、沈黙が続いた。

沈黙を破ったのは、芯の笑い声だった。

「ふっ♪やっぱ、お前おもしろいな。」
「えっ?」

・・・言葉遣いが変わった!?

「凛の言うとおり、俺、いつも人前じゃ嘘の自分を演じてんの。今のこの俺を知っているのは、家族と、海斗と、そんで気づいた凛のみ。」

「やっぱり、そうなんだ・・・。あたしの、間違いじゃなかったんだね。」

「そう言うこと★でも、りんりんよく気づいたねー。すごいな!!」

「そう?簡単だったよ♪芯君ってね、表の顔で笑うときは何にもならないんだけど、素で笑うときはね、眉間にしわが寄るんだ。」

「へエー!芯は知ってた?」
「知るかそんなもん。鏡見て笑うわけじゃねえんだし。」
「そうだよな★」

なんだ、素の芯君って普通の男の子じゃん。
このことが、間違いだってわかるのはこの後すぐの芯君の言葉だった。


「あ、そうだ。凛、このことは絶対秘密だからな!!・・もし言ったら、お仕置きだから♪」

「えっ・・・。」
「以上!俺、今日は帰る。なんか調子が狂った。あと、凛、明日から生徒会に来いよな。お前は、もう生徒会役員だから!んじゃあな、海斗帰るぞ。」

「おお、じゃあね。また明日、りんりん。」

「あ・うん。」



・・・なに!?あのSぷりは・・・。すっごい俺様じゃん!!しかも、勝手に生徒会役員にされちゃったし・・・。

ありえない・・・、あれは王子様なんかじゃなかった。あたしの、間違いでしたorz

王子様ではなく、俺様人間でした・・・。

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