ピュアな瞳
プルルルルル、プルルルルル

芯君が何か言いそうになったとき、あたしの携帯が大きな音で鳴り出した。

「ごめん!!」

///うぅー、最悪。もう、誰よ。

「もしもし?」
「凛?早く帰ってきなさい!!もう、ご飯よ。」
「はーい。」

なんだ、ママか・・・。

「ごめんね、芯君。ママから早く帰ってきなさいだって。」
「まあ、もう遅いしな。」
「うん、家まであと10メートルのところで寄り道しすぎっちゃった。」
「ふっ♪たしかに。」
「じゃあ、また明日ね。あ!!芯君、何か言いかけてなかった?」

あたしが、電話に出たから言えなかったんだよね。

「・・・別に、たいしたことじゃないからまた今度言うわ。」
「・・・・そうなの?ごめんね。」
「じゃあ、またあしたな。」
「うん、バイバイ。」
 
・・・なんか、芯君さっきの顔凄く苦しそうで切なそうだった。

何があったんだろう?

言ってくれないのは、あたしも苦しいよ・・・。
< 81 / 158 >

この作品をシェア

pagetop