恋彼〜NAMIDA〜
……デカッ
チョーでかい。
らいと「陵く〜ん?足が止まってますよ〜。」
らいとがマンションの扉の前で立ってた。
すげぇ。オートロック式だ。
マンションの扉に警備員が立ってる。
うちのマンションもオートロック式だけど警備員はいねーな。
らいと「陵〜?」
陵「あ、悪い。」
らいととエレベーターに乗った。
らいと「大丈夫かー?さっきすげーぼーっとしてたけど。」
陵「あぁ。すげえなぁと思って。家賃いくら?」
らいと「家賃?20万。」
高ー。
陵「自分で払ってるわけ?」
らいと「まぁ。全部じゃないけど。」
陵「残りは親戚って事?」
らいと「いや、あいつらには何も世話になってない。
ここのマンションの管理人さんが知り合いでさ。知り合いっていうか、助けたみたいな。」
部屋の前に着いて、らいとが鍵を開けた。
らいと「まだこっちに来て、ボロアパートに住んでた時にさ、管理人さんが引ったくりにあったの見つけちゃってさ、それを俺が助けたわけ。
で、ボロアパートに住んでるって言ったら、安くするからここに住みなさいよって言われてさ。
ちょーどいいやって思ったから、10万は俺が払って10万分は管理人さんにみたいな。」