恋彼〜NAMIDA〜



チーンっ。


3階に着いたエレベーターを降りた。



愛「どんなのにする-?」

陵「お前の好きなの選んでいいぞ。」


愛「本当!?」


陵「あぁ。」


定員さんが近づいてきた。


あっ。
あたしは、陵の広い背中に隠れた。

『いらっしゃいませ。ベットをお探しですか?』


陵「はい。」


『シングルベットでしょうか。』

陵「愛?ダブルでいいんだよな?」


陵こっち向かないで……!!


愛「う、うん。」


『ダブルベットでございますね?こちらです。』


定員さんが案内してくれた。


陵「愛?ど-した?」


陵はあたしが急に隠れたのが気になったのか聞いてきた。


愛「う、ううん。大丈夫だよ?」


陵「そ-か?」


『こちらでござ、』


定員さんと目が合ってしまった。



陵「?」


『愛……?』


陵「は?」


陵に気づかれたくない……!!



陵「は?何、知り合い?」

愛「し、知らないよ。」


あたしは、定員を睨んだ。

陵「また、来ます。愛、帰るぞ。」


『え!?愛、待ってくれ!!』

ガシッ。


定員があたしの腕を掴んだ。



愛「離してよっ!!」


陵と手が離れてしまった。


『俺、まだお前の事っ、』

嫌っ、聞きたくない!!


愛「離してよっ!!」


あたしは、手を振り払った。



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