恋彼〜NAMIDA〜




みんなに毛布をかけてソファに座った。



陵「やるよ。」


陵があたしの目の前にビールを出した。



愛「…ありがと。」


陵「べつに。」


愛「この間はごめんね。興味本意に聞いたりして。」

陵「別に、気にしてない。」


愛「本当にごめん。」


陵「だから、いいって。」

陵「あのさ、聞いてもいいか?」


愛「何?」


陵「何で1人暮ししてんだよ?美夏から聞いたけど親、医者なんだろ?」


愛「うん…」


陵「俺が興味本意に聞くなとか言ったのに悪いな。
美夏と友梨からどーせ聞いてんだろ?俺達が施設で生活してたって。」


愛「うん」


陵「俺は、親がどーいうやつか知らねーからさ。
お前の家の親はどんなやつかなと思って。」


愛「うちの親は最悪だよ。子供の事なんてどーでもいいの。仕事ばっかりの親。」


陵「美夏の親に似てるな。」


愛「そーだね。 うちの親はうちをこの学校に入れるつもり無かったんだ。
県でもトップの学校に入れるつもりだったの。
だけど嫌だったからこの学校にしたんだ。」


陵「でも、トップの学校も受けたんだろ?落ちたのか?」


愛「受けなかったの。
親はどーせ受験の時も仕事だから受けなくてもばれないと思って受けなかったら本当にばれなかった(笑)
で、この学校しか受けてないから、この学校しかいけなくなって、親は何も言えなくなったわけ。」


陵「へー。すげーな、お前。」


愛「全然。言いたいこと言えない小心者だよ?」


陵「行動に移せたらそれで十分なんじゃん?」


この時が始めてあなたが笑ってくれた時だったね。
あの時、跳び跳ねたいくらい嬉しかったんだよ?



それから、陵は心を開くよーにいろいろ話してくれたんだ。




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