私のご主人様
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「おお、これは上玉だ。1000万で買い取らせていただきやしょう」
どうして、こんなことになってしまったんだろう。
私が間違っていた?
私は、お坊っちゃまに何をしてしまったんだろうか。
「じゃあね、琴葉。ま、琴葉ならすぐ買い手がつくよ」
分からない。お坊っちゃまがどうしてあんな風になってしまったのか。
どうして私が、売られなければいけないのか、分からない。
―交渉成立
見るからに表の世界の者たちではない男から手渡された札束を、お坊っちゃまは優雅なしぐさでもて余す。
そして、私の手足には囚人がつけるものよりずっと重厚な枷と、首も同じような枷がつけられる。
それだけでは足りないのか。細く切られた布が2枚、近づいてくる。
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