私のご主人様

『奏多さん、下ろしてください』

タブレットを突きつけるように奏多さんに見せると、やっと下ろしてくれる。

でも、体重をかけた瞬間、痛みが走って思わず奏多さんの手を掴む。痛い…。私よく歩いてたな…。

「琴音ちゃん歩ける?」

「コクン」

「表情ガッチガチだよ。ここちゃん」

伸洋さん言わないでくださいっ!

奏多さんの手を離してちょこちょこ歩く。

手始めに手前の箱っ!!何とか座ると、段ボールのガムテープをはがして中身を拝見。

…ん?

洗濯の洗剤…。これも?これも…てかこれ全部!?メーカーが全部違う洗剤が段ボールにびっしり入ってた。

「とんだけ洗剤買ってんだよ、奏多さん!!」

「!?」

暁さんが開けた段ボールには、食器用の洗剤がいっぱい入ってるみたい。

まさか…。隣の段ボールを開けると、ごみ袋と大きく書かれた透明のごみ袋がビッチリ入ってた。

うーん。ちょっとこれは…。

近くにある段ボールを全部開けると、種類豊富にいろいろ入ってた。ここはスーパーですか?
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