私のご主人様

まぁ、そんな訳で、家事が機能してなかったことはものすごくよく分かった。

「琴音ちゃん、ご飯いつから作れそう?」

『明日からでも大丈夫です』

「え?ほんとに?やった!手料理とか久々過ぎる!!」

「とはいっても、材料一切ねぇだろ。晩飯からが妥当だと思うけど?」

「“今から注文してもかかりますよね。じゃあ明日の夜からにします”」

この5日でタブレットに打ち込むのも大分速くなった。そのお陰で会話も結構スムーズだ。

わくわくしてますと言わんばかりの奏多さんに、料理を作るのにも気合いが入る。

記念すべき第1回目のご飯は何がいいかな…。

『奏多さん、好きな食べ物はありますか?』

「ん?え?作ってくれるの!?」

『片付け、やってくれましたから』

「やった!えー。何がいいかな」

「奏多さん、仕事増やしてただけだろ」

暁くんの突っ込みに、なんとも言えなくなる。
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