私のご主人様

「お嬢!何でいるんすか!」

「っ別にいいじゃん!」

「はぁ、やっぱ来たか…」

あ、そうそう。女の子。お嬢?…お嬢様?

そう言えばずっと思ってたけど、ここやっぱり財閥なのかな。お金持ちそうだし(着物とか見ててもそう思う)。

あれ、でもそうなら季龍さんってお坊っちゃまって呼ばれるよね?若ってなんだろ…。

うーんと悩んでいると、正面から衝撃。何事!?

見れば、女の子に抱きつかれてました。

「お嬢、ダメですって」

「奏多うるさい!2人だけずるいじゃん!!」

「季龍さんに怒られても知らないっすよ」

奏多さんと暁くんもお手上げ状態。言葉は丁寧なのに、完全に年下相手に話してる感じだ。

2人もこんな顔するんだなぁって、見てた。

「ねぇ、あなたでしょ?お兄ちゃんに連れてこられた人って」

「…」

「お嬢、琴音ちゃん、声出せないから…」

「あ、そうだった。はじめまして!私、永塚 梨々香(ながつか りりか)。よろしくね」
< 184 / 291 >

この作品をシェア

pagetop