私のご主人様

「お前らだけで親睦深めるなよ~!ほら、ここちゃん入った入った」

「ことねぇの隣に座る!」

「あ!伸洋さん何仕切ってんすか!!」

伸洋さんに奏多さんと暁くんから引き離されて、部屋の中に押され、梨々香ちゃんが左腕に抱きついてきた。

座らされたのは一番奥。つまり、上座とも言えるところで、慌てて退こうとすると、いつの間にか隣に来た季龍さんに腕を掴まれた。

「主役が端に行ってどうする」

「…」

それはそうかもしれないけど、でも落ち着かないっ!

でも、奏多さんたちが座っちゃったせいで行く先がなくなってしまって、結局そこで落ち着いた。

みんなの前に配られたのはジュースだった。あ、そこはちゃんと守るんだ…。でも、伸洋さんの前だけにはビールがあった。

「ん?あ、俺24だから成人こえてま~す」

視線が伝わったらしく、あっさり返されました。
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