私のご主人様

そんなことを話している間に逆上せそうになって、お風呂を出る。

すっかり長風呂をしてしまいました。

「ことねぇ、一緒に寝よう~」

もう驚かない。少し予想してました。

抱きついてきた梨々香ちゃんをなだめて部屋に送り届けました。不満そうな顔を向けられましたが、渋々と言ったように諦めてくれたようです。

「ことねぇ、おやすみなさい」

「“おやすみなさい、梨々香ちゃん”」

手を振ってくれる梨々香ちゃんに手を振り返して、襖が閉まってから部屋に戻る。

はぁ、なんか疲れたぁ。今日はよく寝れそう…。

「…!」

襖を開けると、そこにいた季龍さんに思わず固まる。

あれ?部屋間違えた…?いや、それはない。奏多さんと暁くんはどこに…?

「琴音、いつまで立ってる」

「!」

間違ってなかったようです。そういえば話があるって言われてました。

襖を閉めて季龍さんの前で座る。なんか落ち着かない…。
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