私のご主人様

「大丈夫ですよ。放っておけば治ります」

「「…」」

「…」

…き、気まずい。無言の圧力?視線がいたい…。

「…飛んできたマグカップが顔の横で砕けました」

「は?」

「また母さんか」

「…」

早瀬川様は目を点にさせて、お坊っちゃまはため息をついて、内藤様は無言で額に手を当てていました。

あは?

「内藤、車を回してこい」

「承知。少々お待ちを。早瀬川様、失礼いたします」

「え?」

「それじゃ、俺は失礼するね。またね、宮内ちゃん」

「え?…っお気をつけて」

「宮内ちゃんもね」

えじゃない。ちゃんと挨拶しろ自分!

じゃなくて、お坊っちゃまはいったい何をなさるおつもりで?
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