私のご主人様

「よーし。久しぶりに乾杯しましょうかー!」

「「「「「おぉ!!」」」」」

伸洋さんの掛け声に、野太い歓声が上がる。

そしてぞろぞろと席についていく。

とりあえず壁に貼り付いて、状況を見守った。

まさかこの人たちも家族って言わないよね…?どう考えても家族って規模じゃないし、男性ばかりで絶対あり得ない。

「こーこちゃん。おいで~」

「?」

「ご飯。食べよ、ね?」

「??」

え、私も一緒に…?奏多さんと暁くんは??

キョロキョロして2人の姿を探すと、部屋の隅の方にいた。そちらに向かおうとすると、肩を掴まれる。

「ここちゃんはこっちね~」

「!?」

引きずられて行く先は明らかに上座だと思われる場所。その証拠に季龍さんや梨々香ちゃんがいる。

そんなところ座れないっ!!
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