私のご主人様

「あはは、ここちゃん真っ赤じゃん」

「っ…」

だ、誰のせいだと…。

「ことねぇ、お水!いっぱい飲んだ方がいいよ」

梨々香ちゃんがお水を持ってきてくれました。季龍さんの視線も怖いので、とりあえずお水を飲み干す。

うえ、多すぎる。お腹タプタプになっちゃう…。

「琴音、気分が悪くなったら言え」

もう既に気分悪い…。とは言えず、苦笑いで誤魔化した。

それにしても…本当にこの人たちは何者?

男の人ばかりだし。年齢層も高くて50代後半。最年少は暁くんかな…。いや、梨々香ちゃんか…。

そして奇妙なのは30から40代が異常に少ないこと。

若い人と比較的高齢な人という2極化。一体どうして…。

「ことねぇ、食べないの?」

「…」

梨々香ちゃんの声に我に返って、目の前にあるご飯と味噌汁に首をかしげる。

あれ、ひょっとして本当に、私もここで食べるの?

主人と使用人か一緒に食事をとる?

…あり得ません。
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